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20233/6

マネーフォワード、SaaS×Fintech戦略の「3本の矢」とは?

2023年3月6日8:30

オンラインファクタリングやエンベデッドファイナンスなどの新サービス

マネーフォワードは2023年3月3日、ビジネス事業に関する戦略発表会を開いた。この中で、マネーフォワードビジネスカンパニーCSO の山田一也氏が、SaaS×Fintechの成長戦略を発表し、あと払い機能を搭載したマネーフォワードPay for Businessがサービス開始15カ月で発行枚数15万枚を突破したことを明らかにしたほか、マネーフォワードと三菱UFJ銀行の合弁会社であるBiz Forwardと連携したオンラインファクタリングや、「マネーフォワード クラウド」内に決済機能を内包したエンベデッドファイナンスを実現する送金プラットフォームの提供などの新サービスを発表した。

マネーフォワードビジネスカンパニーCSO 山田一也氏

「マネーフォワード クラウドERP」マスタ共通化推進
『マネーフォワード クラウド個別原価』をリリース

マネーフォワードは、この日のビジネス事業に関する戦略発表会で、コンポーネント型ERP戦略についても発表した。「マネーフォワード クラウドERP」は、個別の機能を独立した形で利用できるコンポーネント型ERP戦略を採用しており、既存の業務フロー/システムに併せて、課題に応じた部分的なクラウド導入が可能だ。

2022年から2023年にかけて、請求書受領システム「マネーフォワード クラウドインボイス」、連結会計システム「マネーフォワード クラウド連結会計」、個別原価管理システム「マネーフォワード クラウド個別原価」の3つのコンポーネントを追加し、「マネーフォワード クラウドERP」の業務領域を拡大する。

コンポーネント型ERPは、統合型ERPに比べて、変化に強く、ボトムアップアプローチに適しているが、プロダクトごとにマスタ設定をする必要があるなど作業のリアルタイム性に難があった。マネーフォワードはコンポーネント型ERPの柔軟性や自由度、拡張性というメリットを高める一方、マスタ管理の共通化を進め、メンテナンス負荷の解消を目指す方針を示した。

インボイス制度を機にクラウド化の波を予想
「マネーフォワード Pay for Business」など成長戦略

マネーフォワードビジネスカンパニーCSOの山田氏は「インボイス制度により、受領側・発行側共に請求書の保管が必要になります。こうした中で、インドイス制度を機に、クラウドツールを導入する意向が高まっています」と話し、SaaS×Fintech戦略を強化する方針を明らかにした。

インボイス制度では、請求書の保管業務が送付側に対しても課されるようになるため、導入前に比べて、導入後の紙の量は2倍に増えるという。マネーフォワードが実施したインボイス制度に関するアンケート調査によると、インボイス制度を機に「クラウドツール(SaaS)を導入した」「導入を検討している」と回答した法人や個人事業主は約半数にのぼっているという。

マネーフォワードのSaaS×Fintech戦略強化の狙いには、法人や個人事業主のクラウド化へ向けた流れに対応し、「マネーフォワード クラウド」に蓄積された債権データや債務データなどの企業間取引に関するデータを活用し、FintechサービスにSaaSに組み込むことで、より付加価値のある決済サービスの提供が可能になると考えていることがある。

 

山田氏は、SaaS×Fintech戦略の第1弾の打ち手として、マネーフォワードPay for Businessを挙げる。「マネーフォワード Pay for Business」は、カードやウォレット払いなど、多様な決済手段を通じてキャッシュレス化を促進し、バックオフィス業務の効率化を実現するキャッシュレスプラットフォームだ。

2022年7月にリリースを開始した、あと払い機能のマネーフォワード Pay for Businessは、「マネーフォワード クラウド会計」とAPI連携し、最短10秒で与信を判定できる。独自ロジックにより、資料提出不要で従来のクレジットカードでは実現できなかった与信枠の負荷が可能になっている。

利用金額を翌月まとめて口座振替する「あと払い機能」に申し込むと、プリペイドとの併用はもちろん、事前チャージなしでも決済が可能になる。申し込むには、「マネーフォワード クラウド会計」の利用開始や口座データ連携が必要になる。

山田氏は「マネーフォワードは、SaaSのユーザー基盤が強みで、大きなマーケティングコストをかけることなく、既存の顧客基盤を活用することで、サービス開始15カ月で発行枚数15万枚を突破することができました。マーケティング効率が良いので、貸し倒れリスクを考慮しても、機能開発に十分な投資額を振り向けることができます。この分野は競争が激しくなっていますが、勝算は十分にあると考えています」と自信を示した。

「送金プラットフォーム」の提供を開始
国内プレイヤーが増加する請求書カード払いに参入

また、SaaS×Fintech戦略の第2弾の打ち手として、サービス連携によるオンラインファクタリングを挙げた。マネーフォワードと三菱UFJ銀行の合弁会社であるBiz Forwardと連携したサービスで、「マネーフォワード クラウド会計」に蓄積している入出金データをもとに、オンラインファクタリングの審査申込・与信審査が可能になり、迅速に資金調達ができる。

 

Biz Forwardのファクタリング事業で獲得した与信ノウハウを活用し、「マネーフォワード クラウド会計」の会計システム上や、「マネーフォワード クラウド請求書」の請求発行システム上など、SaaS内にオンラインファクタリング機能を内包させることによって、エンベデッドファイナンスを実現する。

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