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20223/13

アクル、最後発の不正検知・認証システム「ASUKA」が企業に選ばれている理由とは?(上)

2022年3月14日8:00

国内外含め最後発のクレジットカード不正検知・認証システム「ASUKA」は、2019年6月のリリースから約1年半で、220社に採用されている。「ASUKA」はなぜこれだけ企業に選ばれているのか。「ASUKA」の開発者でもあるアクル 代表取締役社長の近藤修氏が自ら躍進の理由を分析する。(2022年2月10日開催「ペイメントカード・セキュリティフォーラム2022」より)

株式会社アクル 代表取締役社長 近藤修氏

顧客の要望に応えて開発に着手
1年半で220社の導入実績

不正検知・認証システム「ASUKA」についてお話しする前に、簡単に会社の紹介をさせていただきます。アクルは2016年7月に設立しました。事業内容はクレジットカード不正対策サービス各種ということで、クレジットカードの第三者不正利用によるチャージバック対策がメインになっております。主なサービスは2つあり、1つは本日お話しさせていただく「ASUKA」で、もう1つは創業以来、現在も継続して提供しているチャージバック保証サービスです。2021年7月末現在の契約加盟店数は3,000店舗超となっています。

株式会社アクル 代表取締役社長 近藤修氏

先ほど申し上げました通り、私どもはもともと、チャージバックが発生したらその額を保証するというサービスを提供していました。2017年ごろ、非常にチャージバックが増えた時期がありました。当時、大きな打撃を被った旅行系の加盟店から相談を受けて、他社の不正検知システムをご紹介したのですが、なかなかフィットしない、有効なシステムだとはわかるけれど活用しきれないといった感想をいただきました。そして「使いやすいものを作ってくれませんか」と言われ、「では、作りましょうか」と引き受けたのが、実は「ASUKA」の開発に着手した経緯です。

そういうわけで「ASUKA」は旅行系からスタートいたしましたが、旅行から物販へと口コミで広がっていき、現在ではさまざまな業種で利用していただいています。正式なリリースは2019年6月でしたので、不正検知システムとして、国内外を含め最後発という位置付けになると思います。

不正検知・認証システム『ASUKA』

「ASUKA」の累計導入社数は、2022年2月現在で220社です。モールなどは1社としてカウントしております。約1年半でこれだけの企業に導入していただいたということです。

企業は実際に不正被害に悩まされないと、なかなか不正検知システムの導入を検討しません。マーケティングのシステムなどとは違って、導入する企業は少ないという印象です。そのような中で、しかも後発でありながら導入社数を増やしてくることができたわけですが、本日はそこに焦点を当ててお話しすることによって、「ASUKA」の特徴をお伝えできればと思っております。

カード会社、決済代行会社との連携により
製品の知名度が向上、導入企業が増加

「ASUKA」が多くの企業に採用された理由、すなわち企業にとっての「ASUKA」の魅力は、大きく3つあると考えています。1つ目がパートナーとの連携、2つ目が紹介・口コミ、3つ目が「ASUKA」のネットワーク効果です。

1つ目のパートナーとの連携についてお話ししたいと思います。弊社は10名強の会社です。ですからリソースは限られていますが、そのような中で導入社数を増やしてこれたのは、パートナー企業との関係性が重要だったと認識しています。特にカード会社、決済代行会社、ECベンダーとの連携が非常に重要だったと思います。

カード会社では、三菱UFJニコスと2021年4月に提携し、共同でリリースも出しました。単に「ASUKA」をご紹介いただくということにとどまらず、チャージバックに関する情報交換をしたり、加盟店の承諾を得た上で直接、三菱UFJニコスから加盟店情報をいただいて、より迅速にチャージバック対策を実施するための連携体制をとらせていただいています。UCカードとも同様です。

それから決済代行会社(PSP)では、たとえばDGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)とはチャージバック保証サービスを含めて、もう5年ほど連携しています。決済代行会社は特定の不正検知システムを推奨されているケースが非常に多いのですが、DGFTではフラットなかたちで、「ASUKA」を平置きしてくださいました。「ASUKA」は当時、実績も何もなかったわけですが、加盟店のニーズもさまざまなわけです。たとえば、費用はいとわないからハイエンドなものを入れてがっちりやりたいというところもあれば、予算的に合わないとか、スピード感が合わないとか、いろいろなニーズがあります。そのような中で、加盟店の選択肢の1つとして「ASUKA」をラインナップに入れていただけたということが、導入が進む1つの大きな要因になったと考えています。

ペイジェントとも連携させていただいています。NTTデータの関連会社ですので「CAFIS Brain」という不正検知サービスを取り扱っていますが、当然それに合わない加盟店もあります。そういったところを補完するという関係性です。チャージバック保証サービスも連携させていただいています。

SBペイメントサービスも同様で、「AI不正検知」というサービスを扱っていますが、それに合わないという加盟店、特にフォローアップを必要としている加盟店などに「ASUKA」をお勧めいただいています。そのほかソニーペイメントサービス、ヤマト運輸、ビリングシステム、ゼウスなどとも連携させていただいています。

連携先の中でGMOイプシロンとは少し特殊な関係で、通常の「ASUKA」に加えて、対外的にはほとんど提供していない「ASUKA」の簡易版を提供させていただいています。GMOイプシロンにはロングテールの加盟店が多く、簡易的な不正検知システムのニーズが高いということでしたので、早い段階からGMO イプシロン向けにデザインしたブラウザベースの簡易版を提供してまいりました。その提供数が2021年12月時点で954社となっています。

パートナーシップ(カード会社・PSP)

これらの連携を通じて、「ASUKA」だけでなくチャージバック保証サービスも含めて、弊社のソリューションが総合的な不正対策の中でのポジションを確立できたという感触を持っています。戦略的な補完関係が、相乗効果を上げてきたといえます。決済代行会社やカード会社にとって不正検知の領域は専門ではないので、餅は餅屋にお任せいただいたということ。また、我々として各社がメインで扱っているシステムに合わない加盟店を、“落穂拾い”的に補完させていただいたということ。お互いwin-winの関係が築けているのではないかと思います。引き続きこの関係性を強化していきたいと考えています。

※本記事は、2022年2月10日開催の「ペイメントカード・セキュリティフォーラム2022」の株式会社アクルの講演の採録に加筆・修正を加えたものとなる。

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■お問い合わせ先
株式会社アクル
106-0032
東京都港区六本木一丁目9番9号
六本木ファーストビル14階
URL:https://akuru-inc.com/
E-mail:info@akuru-inc.com

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