日本で設計、開発されていない決済端末は日本でそのまま使うことが出来ない部分があります。
これらについて説明していきます。
主には以下の機能についての調整が必要になります。
- 磁気リーダ
- 電波法関係(TELEC)
- FeliCa
- VCCI(電磁妨害波の自主規制)
磁気リーダ
MSR(Magnetic Stripe Reader)と略されることが多い磁気リーダですが、日本の決済端末は磁気ストライプを両面読むようになっているもの(デュアルヘッド)が多く、海外端末は片面(端末の右側に読取り部が付いてるものは左側のみ)のみ読めるようになっています。
日本で発行されるカードは主に表面(JIS2)を読むようになっていますが、磁気ストライプの上に印刷されているのでぱっと見では表面に磁気ストライプはあるように見えません。
表面の磁気ストライプのフォーマットはJIS2と呼ばれるものになっています。
裏面にも磁気ストライプがあるが、こちらはJIS1になっています。
国際的にはJIS1を読んで処理を行う為、JIS2が読めません。
この部分について端末メーカーに対応してもらう必要があります。
日本の法律やレギュレーションに合致しない部分
まず、磁気ストライプカードの種類は大きく2つに分けられ、海外でも流通している国際規格のものと、日本国内でのみ流通している国内独自の規格のものがあります。
国内独自の規格
日本国内でのみ流通している磁気ストライプカードは、JIS規格で規定された「JIS2型」を使用しております。
例えば、国内のキャッシュカードは、このJIS2型の規格に沿って作られています。
JIS2型の磁気ストライプは、カードの表面に貼ることが決められています。キャッシュカードの表面に磁気ストライプが印刷されていないように見える場合は、上から印刷を重ねる”隠ぺい印刷”で隠されていることもあります。
海外での規格
それ以外、海外でも流通する磁気ストライプカードの規格は「JIS1型(ISO)」です。JIS1型とISOは同じ規格です。
JIS1型の磁気ストライプは、さらに3種類の仕様があり、それらを組み合わせて1つの磁気ストライプを構成しています。
最もメジャーなのは、JIS1型のトラック1(IATA)、JIS1型のトラック2(ABA)です。JIS1型のトラック3は古くからあった規格ですが、現在はほとんど使用されていません。
JIS2型の規格に沿い作られた国内キャッシュカードの裏面に、JIS1型の磁気ストライプが印刷されていることもあります。
そして、それぞれの規格によって、以下のように仕様が異なります。
JIS1 | トラック1(IATA) | 最大文字数72~79文字で、英数字(79文字が一般的) |
JIS1 | トラック2(ABA) | 最大文字数40文字で、数字のみ |
JIS1 | トラック3(TTS) | 最大文字数107文字で、数字のみ |
JIS2 | 日本独自の規格 | 最大文字数72文字で、英数字が |
このように、少しマニアックな内容ではありますが、磁気ストライプは規格によって構造が違います。