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202310/25

KDDI、ショッピング体験が可能な「αU place」やNFT/暗号資産が購入できる「αU wallet」など5サービスでオープンメタバース推進

2023年10月26日9:56

KDDIは、2023年10月24日に記者説明会を開催し、メタバース・Web3サービス「αU(アルファユー)」をアップデートすると発表した。メタバースで会話などができる「αU metaverse」、デジタルアート作品を購入できる「αU market」、NFTや暗号資産の購入が可能な「αU wallet」、クラウドレンダリングで高品質な360度自由視点の音楽ライブを楽しめる「αU live」 、バーチャル店舗でショッピング体験が可能な「αU place」という5つのサービスが揃い、サービスを本格展開する。

左からKDDI 事業創造本部 副本部長 中馬和彦氏と渋谷区長 長谷部健氏

「バーチャルハロウィーン2023」開催
イベント25件超、出演者30組超が出演

KDDI・渋谷未来デザイン・渋谷区観光協会は、「バーチャルハロウィーン2023」を2023年10月27日から10月31日まで開催するが、当日はその詳細が発表された。

バーチャルハロウィーンはコロナ禍の2020年から4年連続での開催となる。初開催だった2020年はサイトへのアクセスが殺到し、サーバがダウンするほど盛況だったという。過去4年のイベントでは、総勢66組のアーティスト・VTuber・アニメキャラクターが出演し、延べ130万人以上に参加してもらった。今回のイベントは渋谷区後援、大阪府大阪市協力のもと、”Stay Virtual-リアルを超えてつながろう”をテーマに「αU metaverse」などさまざまなプラットフォームで配信予定だ。

αU metaverseでは、過去最大規模のライバーが集結し街中でライブ配信を実施したり、新しくオープンするバーチャルカラオケボックスでライバーとファン、またユーザー同士でリアルのようなカラオケが楽しむことができる。過去最大、イベント25件超、出演者30組超が出演する予定だ。

渋谷のハロウィーンは2011年頃から盛り上がり、近年は仮装した人が街に殺到。路上での飲酒やごみの散乱、車両を横転させるなど問題となっている。会見には渋谷区長 長谷部健氏も登壇し、ハロウィーンには渋谷に来ずに、「バーチャルで楽しんでほしい」と訴えた。

KDDIは用途特化型メタバースを推進
法人や自治体は利用拡大

KDDIは2023年3月に「αU metaverse」「αU live」「αU market」という3つのサービスを発表した。同社ではコロナ禍の中、2020年5月にバーチャル渋谷、2022年5月にバーチャル大阪を正式オープンした。また、これらの取り組みを世界に発信するため、バーチャルシティコンソーシアムというメタバース団体もつくった。同社では買い物、歌、友達との遊びなどを1つのプラットフォーム上で行うのは時期尚早だと考え、コマースだけを切り出した「デジタルツイン渋谷」を拡張している。今回発表した「αU place」はメタバースコマースのサービスとなり、昨年、デジタルツイン渋谷でトライしたサービスが1年かけて実現したものだ。

オープンメタバースに向けた取り組みとして、業界、用途などに特化したメタバースが展開されているが、KDDIではコマース、音楽など用途特化型のメタバースを作るように舵を切っている。一方で、音楽向けのメタバースでは配信者が1,000名を超えてきた。また、企業向けの2B、自治体向けの2Gは「盛り上がりが継続し、拡大している」とKDDI 事業創造本部 副本部長 中馬和彦氏は話す。2Bや2GはWebで情報を配信するだけではく、体験メディアとしてアップデートしたいという要望が増えており、キャズムを超えて次のステージに入ってきたと捉えているそうだ。

コロナ禍で始まったイベントなどのメタバースは、毎年継続する企業や自治体が増えているとした。加えて、規模も拡大し、プレイヤーも増加している。一方で、イベントがない平常時の盛り上がりは課題があるとした。中馬氏は「課題として、圧倒的にコンテンツが足りない」ことを挙げた。UGC(ユーザー生成コンテンツ)がいかに普及するかというコンテンツ投稿のユースケースが未確立である点に加え、コンテンツ制作者も高度なスキルが必要なことを課題として挙げた。

今後は、生成AIによりハードルが下がり、メタバースの普及が加速すると考えており、UGCが爆発的に拡大していくと見ている。また、才能のある個人が世界で活躍できるように応援していくため、αUを進化させたいとした。さらに、KDDIでは、メタバースに関してはパートナーと連携した施策を取っており、今回の取り組みでも各分野に強い企業と連携している。

クリエイターエコノミーに全力
著名プロデューサーの感性をAI化へ

KDDI 事業創造本部 Web3推進部長 舘林俊平氏によると、αUサービスを挙げて、次世代アーティストやクリエイターの支援を行うという。αUに加え、povoでもクリエイターを応援するため、年内には通信環境、配信機材、コンテンツ制作をサポートするするライブ配信者向けのプログラムを開始する。

クリエイター支援について説明する事業創造本部 Web3推進部長 舘林俊平氏

また、Eggsとのパートナリングによりディストリビューション事業を11月からスタートする。同事業は次世代アーティストの楽曲を世界中の配信プラットフォームへ流通させるもの。バーチャルやリアルの次世代アーティストを世界170カ国へ配信する。αUとディストリビューション事業の展開により、歌い手やライバー、イラストレーターや動画クリエイター、作曲化や楽曲の作り手などをマッチング・プロデュースして、「αU Live Channel」や「αU FES」に展開していく。これにより、日本発で、世界で戦えるアーティストを生み出していけるとした。

また、著名プロデューサーの感性をAI化した「Prodhucer AI」の開発を推進する。これは、ANNINの協力を得て、プロデューサーの好み、引っかかるポイント、アーティストと楽曲の相性、アーティストとクリエイターの相性などをデータ化して、業界初のプロデュース能力を持つ生成AIの開発を推進するものだ。これにより、プロデューサーがアーティストと接触する機会を創出し、世に出るクリエイターやアーティストを増やす。館林氏は「この取り組みで、新しいスターを生み出していきます」と語った。

「αU metaverse」はライブ機能一般開放
「αU wallet」「αU market」はAstar zkEVM提供へ

具体的なサービスとして「αU metaverse」は、メタバースでエンタメ体験や友人との会話を楽しめる。今回、ライブ配信機能を一般開放。従来はプロの配信者に限定していたが、誰でもライブ配信できるようになった。これにより、ユーザーのすそ野拡大、コミュニケーションの活性化を図ることができる。また、本格的なカラオケ機能をリリース。遠く離れた友達ともメタバース内に設置されたカラオケルームで、エクシングが提供するJOYSOUNDの人気楽曲100曲を歌うことが可能だ。利用者は自宅などでスマートフォン一台あればアバター姿で歌うことができるという。

「αU metaverse」「αU wallet」「αU market」について紹介する事業創造本部 Web3推進部 1G 青木里帆氏

NFTや暗号資産を管理できる「αU wallet」「αU market」では、延べ1万点を超えるコラボNFTを提供している。NFTに馴染みのないファン層拡大を目指し、幅広いラインアップを用意しているそうだ。例えば、音楽が付いたNFT、チケットが付いたNFTなど、ユーティリティを付けることで幅広い人に利用してもらう施策を行っている。また、すでに対応済みのPallet Chain、Oasysに加え、同日にAstar zkEVMの提供について基本合意をした。これにより、主要国産チェーン3種に対応する。今後はブロックチェーンゲームのコンテンツ拡大に注力するそうだ。

なお、「αU wallet」は法定通貨による決済機能が備わっている点が特徴として挙げられる。クレジットカードに加え、「auかんたん決済」での購入が可能であり、NFT初心者の購入ハードルを低減可能だ。

「αU live」は3Dライブ体験をマルチ端末で
「αU place」はバーチャル店舗をスマホで生成

「αU live」は、クラウドレンダリングにより幅広い端末に対応し、高精細な3D音楽ライブを楽しめるのが特徴だ。Google Cloud のクラウドレンダリング技術である Immersive Stream for XR などを活用することでサービスを実現した。また、利用者自身の操作により、360度、好みの角度からライブを視聴できる。

「αU live」と「αU place」について説明する事業創造本部 Web3推進部 1G 中村 実夢氏

フォトリアルな3Dコマース体験が可能な「αU place」は、実店舗を空間再現したバーチャル店舗で、最新の展示をみてショッピングができる。まずは、無印良品 銀座・Lui’s/EX/store・ポケユニ ハラジュク・2G POPUP STUDIO・ヒョウベイ・au Style SHIBUYA MODI(au Style バーチャル店)の6店舗を順次利用可能だ。また、6店舗以外の出店店舗も募集する。

利用者は、気になる商品をその場でチェックし、商品の購入も可能だ。実店舗の空間を商品陳列から内装の雰囲気まで忠実に再現して、商品の置き場所や商品ポップなど実店舗ならではの工夫で注目ポイントを知ることができ、欲しい商品をタップするとECサイトで購入可能だ。店内空間は、ディスプレイや商品を入れ替えてもスマートフォンでスキャンして高頻度でアップデートできる。そのため、利用者は最新の展示を体験可能だ。

「無印良品 銀座」で若年層のリアル送客を目指す
決済までの導線やメタバースコマースの展開は?

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