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202310/13

島根県江津市がモノとデジタルギフトで子育て世代を支援、フィンランドの「ベビーボックス」制度から着想

2023年10月13日9:00

島根県江津市は、子供の健やかな成長と安心して子育てのできる環境作りを応援することを目的とし、2023年4月1日〜2024年3月31日に出生した子供を養育する江津市内在住の家庭を対象に、子育てを応援するギフトボックス「ごうつベイビーボックス」の贈呈を2023年10月5日から開始した。江津市では、「江津市ベイビーボックスプレゼント事業」に採択されたギフティとともに同日に記者説明会を開催した。

子育てを応援するギフトボックス「ごうつベイビーボックス」の贈呈の様子。右が江津市長 中村中氏

生後間もない時期に必要な10点を詰め合わせ
約800種類から選べるデジタルギフトも

「江津市ベイビーボックスプレゼント事業」は、子供の健やかな成長と、安心して子育てのできる環境作りを応援することを目的として実施される江津市独自の子育て支援事業だ。「ごうつベイビーボックス」は、ベビー服や、おもちゃ、マザーバッグなど、生後間もない時期から育児に即時活用できる実用的なモノのギフト10点と、デジタルギフトボックス「ごうつベイビーeGift」(カードタイプ)の計11点を詰め合わせた江津市オリジナル仕様のギフトボックスとなる(1人当たり5万円分)。

「ごうつベイビーeGift」(1万円分)は、「giftee for Business」の主力プロダクト「giftee Box」を江津市仕様にカスタマイズしたカードタイプのデジタルギフトボックスとなる。ギフトは、約800種類のラインナップから好きなギフトを選択できる。

江津市の令和4年度の出生数は100人を割り込む
市を挙げて子育て支援に取り組む

日本の人口は減少しており、全国の自治体では国の「出産・子育て応援交付金」(妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施)対象事業の実施や、自治体の独自予算による子育て世帯支援策が行われている。江津市も人口が減少しており、「減少率は他市よりも速いペースで進行しています」と江津市長 中村中氏は述べる。

中村市長とギフティ 代表取締役 太田 睦氏(右)。ギフティにとってもeギフトとSwagを組み合わせた初の実績となった。

同市の令和4年度の出生数は98人となり、初めて100人を割り込む結果となった。平成29年度は150人だったため、5年間で52人減少している。また、全人口に占める0~14歳の比率は9.9%であり5年間で1ポイント減少した。女性の社会進出にともなう低年齢児の保育ニーズの増大、核家族化の進行や地域のつながりの希薄化による子育て不安を抱える保護者も増えている。また、子供の貧困問題など、子育てを取り巻く環境は変化し続けている。引き続き社会全体で結婚や出産、子育てに関する希望が叶う社会の実現が求められているとした。

江津市では、第6次江津市総合振興計画を策定。すべての子供が健やかに育ち、安心して子供を育てるように令和2年3月に「江津市子ども・子育て支援事業計画」を推進してきた。同計画にはさまざまな施策があるが、重点施策の1つに健全な妊娠生活の支援がある。核家族化が進む中、子育て中の過程で相談相手がいないケースもある。妊娠から子育て期まで切れ目のない支援が実施できるように施策を展開している。

例えば、済生会江津総合病院の産婦人科の医師、助産師、市の保健師が連絡会議を実施し、情報共有を行うことで、妊娠から産後まで1人1人に寄り添い、支えることのできる体制を構築している。また、市内の助産院には産後ケア事業を行っている出産後の母親の不安を解消できる取り組みを進めている。さらに、子育て関係機関の連絡会を開催し、子育て情報の収集、課題の共有、対策や、解決方法の検討に努め、地域全体で子育て家庭を支える方針だ。中村氏は「顔の見える関係を強みとして、きめ細やかな支援ができるように取り組んでいます」とした。

第一稀元素化学工業からの寄附を活用
成長として思い出に残る“宝箱”に

「江津市ベイビーボックスプレゼント事業」は、「地方創生応援税制」(企業版ふるさと納税)の対象事業であり、江津市に事業所を置く第一稀元素化学工業(本社:大阪府大阪市)からの寄附を活用している。フィンランド政府が子どもの生まれた家庭に贈る育児支援パッケージ「ベビーボックス」制度から着想を得て、独自の支援策になるようにブラッシュアップした。

同事業により、子育て世帯の経済的負担軽減を図ると同時に地域全体で応援するといった思いを伝えることで、市への愛着信を高めることにつなげていく。ギフトは、受け取った時に感動してもらえるようなデザインを意識した。コンセプトは“ゆらゆら”となり、子供が気持ちよさそうに眠り、安心した時間の状態、江の川や日本海といった市の特徴を表現したそうだ。また、ギフトを入れた箱は、成長として思い出に残る“宝箱”として使うことも可能だ。同事業により、子育て世代の市へのエンゲージメントをさらに高めてもらうことが狙いとなる。

出産・⼦育て⽀援とeギフトの親和性は?
ギフティは、出産・⼦育て⽀援策で7自治体に採用

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