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20237/30

国内で法人クレジットカード決済をリードするJCBの取り組みは?

2023年7月31日7:50

「部署名義コーポレートカード」や請求書カード払い「BBPS」など新サービスも提供

ジェーシービー(JCB)の法人カードは、大手向けには「JCBコーポレートカード」と「パーチェシングサービス」、中小企業やフリーランス/副業向けには「JCB一般法人カード」や「JCB CARD biz」を提供している。さらに、デジタルガレージ(DG)とは「Business to Business Payment Solution(BBPS)」に準拠した「DGFT請求書払い」、ROBOT PAYMENTとは請求書発行から消込・債権管理まで一気通貫で実施できる「請求管理ロボforJCB」を提供するなど、カード決済のすそ野を広げる取り組みも行っている。

ジェーシービー カード事業統括部門 法人ソリューション開発部 次長 冠者伸行氏

JR東海やANAのバックエンドを支援
パーチェシングカードをリアルの領域に拡大

JCBは国内で法人・ビジネスカード分野をリードしてきた企業の1つだ。「以前から経費マーケットを中心に取り込んでいます。コロナ禍で出張需要は伸びませんでしたが、昨年は対19年比で戻っており、直近は2桁成長で伸びています」と話す。大手企業には、「JCBコーポレートカード」や「パーチェシングサービス」の提案に加え、例えばJR東海の「エクスプレス予約」法人サービス、ANAの法人向け国内予約システム「ANA Biz」のバックエンドの仕組みを担うなど、アライアンス企業経由で法人を獲得する動きも目立つ。ジェーシービー カード事業統括部門 法人ソリューション開発部 次長 冠者伸行氏は「例えばANA Bizでは、JCBカードへの申し込みがパッケージで組み込まれており、代金回収などの役割を弊社が担う仕組みになっています」と説明する。

現在、法人マーケットで特に伸びているのが「パーチェシングサービス」だ。従来の間接費、通信費の支払いに加え、広告やクラウド、特許料の支払いにも広がっている。

新たな取り組みとして、「JCBコーポレートカード」において、部署内でのカードの共用が可能となる「部署名義コーポレートカード」の提供を2023年7月より開始している。冠者氏は「大手保険会社や家電メーカーなど様々な法人様から法人カードの管理を各部署単位で行えないかという要望をいただきました。パーチェシングカードはネットの領域で使えますが、それをリアルに拡大したことにより、出張先での飲食などの対面利用が見込まれます」と話す。部署単位でのリアルカードを発行することで、企業の購買や接待費などをより便利にしてもらう方針だ。現状、コーポレートカードは全社員に配布していないケースもあり、管理職や営業職を中心に発行する企業が、同カードの発行により、より利用者のすそ野が広がるとした。

「部署名義コーポレートカード」。部署名義のため、人事異動に伴うカードの新規発行・退会手続きが不要で、継続して利用可能

なお、JCBでは駐車場やガソリンスタンドといった用途限定カードは以前から発行していたが、その制限を取り払う形で今回のカードを発行するに至った。冠者氏は「これをメインで販売するというより、お客様のニーズや利用シーンを確認し提案する形です」と話す。

経費精算システムとの連携も強化
「Airカード」「商工会ビジネスプラスカード」が好調

JCBでは、「コンカー」や「楽々精算」など、経費精算システムとの連携にも力を入れており、コーポレートカードとセットで導入してもらうことで、効果が最大化すると見ている。カードの利用明細データを経費精算システムへ自動連携することで、自動反映された利用明細データに基づき従業員が経費申請できる。一部のカード会社では、国内航空券の区間情報、タクシーチケットの乗降地情報を明細で把握できる仕組みなどを導入しているが、JCBでもクライアントのニーズを踏まえ、協業先と連携する話を進めているという。

ビジネスカードの「JCB一般法人カード」や「JCB CARD Biz」では、Amazonなどでの間接費の支払いに加えて、最近では税金関係での利用も伸びている。ビジネス向けのユーザーの獲得はWebが中心で、一般会員からの誘導など既存のアセットを活用していく。

「JCB CARD Biz ゴールド」。法人代表者または個人事業主向けカード

また、リクルートと提携した「Airカード」、全国商工会連合会の会員向けの「商工会ビジネスプラスカード」等も提供している。提携カードは利用を高めるための商品性が重要となるが、「提携カードは稼働率や単価が高いです」と冠者氏は成果を述べる。ビジネスカードは利得性を重視する会員も多いが、「Airカード」は還元率が高く、「商工会ビジネスプラスカード」は利用に応じてキャッシュバックを付帯している。

なお、JCBでは法人カードの与信として、「JCBコーポレートカード」や「パーチェシングサービス」は企業与信、「JCB CARD Biz」は個人に近い与信を行っているが、両提携カードはその双方の与信を組み合わせた独自の体系を敷いているそうだ。

「DGFT請求書払い」をOEM提供
大手企業でも活用できるソリューションを検討

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