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20235/23

山下書店世田谷店が夜間無人営業で店舗DX検証、キャッシュレス限定で売上アップ

2023年5月24日8:00

トーハンは、山下書店世田谷店(世田谷区若林)で、店舗向けDXソリューションを提供するNebraskaが開発した「MUJIN書店」のシステムを利用し、2023年3月20日~7月31日まで書店の無人営業に関する実証実験を実施している。実験開始から約2カ月が経過したが、同店では前年比110%を超える売り上げアップとなるなど、新たな顧客を開拓している。

無人営業時はルミーズの「salo-01」で完全キャッシュレスの運用を実施

夜間、早朝は無人で営業
LINE活用の入店システム開発

山下書店世田谷店は、東急世田谷線の松陰神社前駅から徒歩1分の場所にある。改装前は10時~21時まで営業しており、夜間・早朝は営業時間外だった。既存店をリニューアルオープンした今回の実証実験では、10時~19時が有人、19時~翌朝10時までは無人で営業することで来店者の利便性をどの程度高められるかを検証している。また、有人営業時は現金決済も受け付けているが、無人営業時は完全キャッシュレスの運用を行っている。

松陰神社前駅にある山下書店世田谷店

無人営業時は、店頭のディスプレイや看板で無人営業を訴求しており、LINEの友だち登録を行った人だけが入店可能だ。利用者は、まず店舗ディスプレイに掲載のQRコードをLINEアプリで読み取り、山下書店世田谷店のLINE公式アカウントを友だち追加する。利用者は、LINEのバーコード読み取り機能で再び店舗ドア横のQRコードを読み込むと認証され、ドアが開き、入店できる。

19時~10時まではディスプレイ画面で無人営業を告知

店舗での会計時は、セルフ端末で書籍のバーコードを読み取り、クレジットカード等の国際ブランド、電子マネー、QR/バーコード決済で支払いが可能だ。また、利用者は、会計、購買履歴情報をLINEで確認できる。

店舗DXで売上増加・オペレーション合理化
“直感的で、分かりやすい案内”を意識

出版文化産業振興財団の調査によると、全国の26%が書店のない市町村となっている。書店の事業環境が厳しさを増し、全国で街の書店が減少する中、実証実験では店舗DX(デジタルトランスフォーメーション)により売上増加・オペレーション合理化を図ることを目的としている。Nebraskaとトーハンは2022年春より打合せを行い、検討を重ね、有人・無人をハイブリッドに組み合わせた24時間営業モデルの書店をオープンすることとなった。

実証実験でこだわったのは、できるだけ簡単に、ストレスない入店が実現できるかだ。LINEの友だち機能を使うことで、クレジットカードやメールアドレスを登録したり、アプリをインストールする手間なく、最短5秒で登録が可能だ。当初は高齢者など幅広い層が利用してもらえるかという懸念もあったというが、「想定以上にユーザーのハードルが低かった」とNebraskaの担当者も成果を口にする。

利用者が登録しやすいように意識した入店システム

また、セルフ端末での商品の読み取り、決済までの流れは、できるだけ文字で説明するなど、“直感的で、分かりやすい案内”を意識したそうだ。

店舗での決済はわかりやすい案内を意識

現在も実証実験の最中だが、「3月20日~4月20日までの売上は、前年比110%を超える伸びとなっています」とトーハンでは成果を述べる。有人営業時は現金決済も利用できるが、無人決済ではキャッシュレス決済が受け入れられている。

マルチ決済に対応している。写真はPayPayによる決済

実験で見えてきた利用者の傾向
キャッシュレス導入の成果は?

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