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20234/12

BASEがBNPL事業に参入、ショップと購入者の関係を強化する「あと払い(Pay ID)」

2023年4月13日8:00

ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」と、購入者向けショッピングサービス「Pay ID(ペイ アイディー)を運営するBASEは2023年4月11日、本社オフィスで記者会見を開き、後払い決済(Buy Now Pay Later:BNPL)事業に参入したと発表した。4月11日から、BASEが持っている資産であるショップと購入者のサービスを連携させたユニークなD2C(Direct to Consumer)向けの後払い決済「あと払い(Pay ID)」を自社開発し、提供をスタートさせたことを明らかにした。(ライター:小島清利、Q&A:編集部)

左からBASE代表取締役CEO 鶴岡裕太氏、上級執行役員 高橋直氏

「決済プロダクトがショップにも
購入者にも寄り添いきれていない」

BASEはこの日、BNPLプレス説明会を開き、海外と国内のBNPL市場についてプレゼンテーションした。まず、BASE代表取締役CEOの鶴岡裕太氏が挨拶し、「BASEグループは10周年を迎え、Eコマース、決済、金融の3つのサービスが順調に成長し、2022年にGMVが2000億円を超えました。次の10年に向け、対象顧客の拡大と付加価値の向上を図り、目指す世界を実現していきます。BNPLへの参入は、BASE、Pay ID、PAY .JPの3つの既存アセットを活用し、さらなる価値向上を目指すものです」と述べた。

続いて、上級執行役員の高橋直氏がBNPLの特徴や国内外での主な動きを紹介した。BNPLとは、「Buy Now Pay Later」の略語で、「今買って、後で払う」という後払い決済を指す。ネットショップで購入者があと払い決済をした場合、商品を注文した時点で代金を支払う必要がなく、商品を先に受け取り、指定された期日までに支払う順序で商品を購入することができる。

一括払い、分割払いなど支払い回数を選べたり、コンビニ払いや口座引き落としなど、購入者が選べる後払いサービスの選択肢が広がっており、世界中で利用が拡大している。スウェーデンやアメリカ、オーストラリアなどで、それぞれの市場の商習慣や買い物文化、加盟店のニーズに合わせたBNPLの大手サービスが成長しており、商品性を最適化しながら普及を進めている。

高橋氏は「2000年ごろから、本格的なBNPLサービスが始まっていますが、コロナ禍で欧米を中心に利用が拡大しています。クレジットカードを持てない層や使いすぎを心配してクレジットカードを使わない若年層などのEC利用がニーズを後押ししています」と話した。

日本のBNPL市場については、2021年にアメリカのPayPal HDが国内事業者のPaidyを買収したことで知名度が上がり、2021年の市場全体の取扱高は1兆円を突破している。ただ、高橋氏は「日本のキャッシュレス市場の特徴は、クレジットカード決済比率が84.5%(93.8兆円)と世界トップクラスです。決済手段の多様化は進んでいますが、今の決済プロダクトは購入者にもショップにも十分に寄り添いきれていません」と指摘した。

国内初、ID決済ログインから支払いまで
自社サービス内でワンストップ提供

BASEは、ショップオーナー向けのネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」と、購入者向けショッピングサービスサービス「Pay ID(ペイ アイディー)」というショップと購入者の両サイドに向けたサービスを展開している。今回、提供を開始した「あと払い(Pay ID)」は、BASEが自社開発で提供する後払い決済サービスだ。

高橋氏は「ショップ側と購入者側の両サイドに向けてサービスを展開するBASEが自社開発することで、D2Cネットショップにおけるミニマムな画面遷移などを実現し、購入者の決済体験を向上することで、ショップにとっても、購入者にとっても、購入機会の拡大に寄与することができます」と話した。

新サービスの「あと払い(Pay ID)」は、D2Cのブランドなどがネットショップを作成できるストアフロント型のECサービスにおいて、消費者が商品を購入する際、ID決済ログインから支払いまで自社サービス内でワンストップで提供する国内で初めてのスキームを構築しており、まずは「BASE」を利用するショップを対象に提供を開始する。

「BASE」を利用しているショップが、購入者に提供できる決済方法の一つで、「Pay ID」にID登録している購入者が当月の支払い金額を翌月にまとめて支払うことができるあと払い決済だ。「Pay ID」にID登録している購入者が「あと払い(Pay ID)」を利用して商品を注文すると、電話番号の入力と、電話番号に届いたSMSコードを入力するだけで代金を支払う前に商品を注文することができる。代金の支払いは、支払い期限までの期間であれば、購入者の好きなタイミングで「Pay IDアプリ」に表示される支払い画面のバーコードを、コンビニエンスストアのレジで提示して、支払う。

ショップの導入については、ネットショップ作成サービス「BASE」を利用のショップが対象で、スタンダードプランの決済手数料は3.6%プラス40円、サービス手数料は3%。グロースプランは決済手数料2.9%、月額サービス利用料は5980円。購入者については、「Pay ID」にアカウント情報を登録している人が対象で、支払い方式は翌月一括払い。支払い期限は購入月の翌月10日まで。コンビニ払いで、コンビニ支払い手数料が350円。

モール並みの購買体験を実現
GMO-PSと連携・既存は段階的移行、健全な金融サービス目指す

高橋氏は「あと払い(Pay ID)の特徴は、スムーズなショッピング体験の提供と、購入者とショップの関係強化、購入履歴をアプリでまとめて管理できるという3点があります」と話す。

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