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20232/9

「トリマ」提供のジオテクノロジーズが東京大学と人流データ活用の共同研究を開始

2023年2月10日8:00

移動するとマイル(ポイント)が貯まる「トリマ」を展開するジオテクノロジーズは、2023年2月3日に記者説明会を開催し、東京大学空間情報科学研究センター(柴崎亮介教授)と、人流データ活用の共同研究を開始したと発表した。同共同研究において、ジオテクノロジーズが保有する高精度な人流データを活用した、歩行者の動きにフォーカスした共同研究に着手している。

左からジオテクノロジーズ 代表取締役社長 CEO 杉原博茂氏と東京大学 空間情報科学研究センター 教授の柴崎亮介氏

トリマのアクティブユーザーは400万
1日の起動回数は平均7回

ジオテクノロジーズは、オートモーティブ、GISビジネス、アプリケーションビジネスをコアとして提供している。同社では、“Move to Earn”アプリとして移動するだけでマイルが貯まる「トリマ」を提供している。貯まったマイルは主要なポイントやマイレージと交換可能だ。

現在、トリマは日本人口の1割となる1,200万ダウンロードがある。月間アクティブユーザーは約400万、1人1日あたりの起動回数は平均約7回となっている。広告が収益となり、無料アプリとして「使っている方々に還元してお戻しして、運営しています」とジオテクノロジーズ 代表取締役社長 CEO 杉原博茂氏は話す。

デジタルネイティブな地図会社として、訪れた場所がもれなく分かる強みがあるという。「宇宙星空の中に星があるような感じです」(杉原氏)。尚且つ高精度であり、移動の軌跡が正確にわかるそうだ。また、属性に基づいた分析ができるという。

スマートシティやMaaSでヒトにフォーカスへ
みなとみらいのイベントで1日の人流データを可視化

現在は、Society5.0の中で情報社会を飛び越えて超スマート社会になるとした。日本のスマートシティは4地域からスタートしたが、令和4年度のスマートシティ関連事業では51地域が選定されているが、MaaSや自動運転などのハード面が多く、“ヒト”にフォーカスした施策は少ないという。その理由として、その理由は、人々の移動を捉え、分析するために十分なレベルの人流データが存在しなかったためだという。

海外の例として、バルセロナでは2000年から市民が街の主人公にというテーマで「スーパーブロック計画」を進めている。杉原氏は「ジオテクノロジーズとして、日本が実験をしているスマートシティで目指すところは、安全、防災、健康、環境を実現していくことです」と説明する。人々が実験の中に入って、ライトワンマイルとして一緒に展開していければ素晴らしいスマートシティが実現できるとした。

同社では、8月2日のみなとみらいスマートフェスティバルにおいて、1日の人流データを可視化した。夕方の花火大会開催に向けて人の粒が動き、一気に増えて、終了とともに会場から帰っている。そのピーク時間を細かい粒度で可視化できているそうだ。人流データを可視化したことにより、正常時に比べてみなとみらい駅、桜木町駅、馬車道駅は6~10倍の人が増えたことが把握できた。また、人が訪れた時間が多少ずれており、ピークが訪れる時間帯を分析することで、今後のイベント開催時に活用できるとした。ジオテクノロジーズ メタバースBU アプリケーション 事業副統括 博士 秋本和紀氏は「今後は他の自治体とも連携して進めていきたい」とした。

ジオテクノロジーズ メタバースBU アプリケーション 事業副統括 博士 秋本和紀氏

未来予測、NFT、物流などでの活用視野に
広告市場の影響でトリマは1月30日から手数料徴収

ジオテクノロジーズでは、東京大学空間情報科学研究センターと人流データの共同研究を開始。同研究センターでは、1998年以来、空間データを扱っており、主に人の動きや人の活動を分析している。ほぼすべての社会活動の課題の解決において、ヒトを捉えることが重要であるとした。また、同研究センターでは、モバイルデータを分析している。

柴崎亮介教授は東日本大震災の人流データを説明。また、シンガポールでは、車の交通量の増加で混雑する朝に都心にあるゲート型のERP(Electronic Road Pricing)を通ると課金される仕組みを採用している。金額を徴収すると、車から電車での通勤になるといったように人の動きが変わるが、課題はゲートを街中に設置する必要がある。コロナで遅れているがシンガポールでは2~3年の間にGPS(全地球測位システム)を使ってすべての車をトラップし、最適化を図るという。車がどの時間帯にどこを走行しているのかで料金を変更するそうだ。

同研究センターではジオテクノロジーズのトリマユーザー110万人を用い、1都3県184市の人流データを2022年3月~5月まで分析し、一人当たりの平均距離を集計した。今回、「よく歩く街ランキング」として上位20の自治体を調べたところ、平日、休日ともに神奈川県逗子がトップとなった。東京23区は、平日はトップ20に入らないものの、週末に一気に多数がランクインした。東京都大田区、東京都品川区、東京都台東区、東京都目黒区、東京都渋谷区など、都心に近く通勤距離が短めのエリアがランクインしている。柴崎教授は、平日歩かなかったから休日歩こうという意識が働いていると分析する。また、季節も3~4月に比べて5月により歩いている傾向があるそうだ。

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