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202212/5

オリックスが化粧品通販のDHCを買収!ヘルスケアや金融事業の販路拡大も狙い?(EC NOW)

2022年12月5日9:30

リースや不動産、金融サービスなどを手がけるオリックスは2022年11月11日、化粧品・健康食品通販大手ディーエイチシー(DHC)の買収を発表した。DHC創業者の事業承継に伴うもので買収金額は約3,000億円とみられており、オリックスにとって過去最大規模といえそうだ。投資目的のほか、ヘルスケア事業の強化や、保険・カードローンなど金融事業の販路拡大も視野に入れている可能性がある。

通販研究所 渡辺友絵

記事のポイント!
①オリックスがDHCの保有する全株式の譲渡契約を締結
②持続可能な企業に成長するために支援へ
③DHCは販売チャネルを多様化
④店舗削減が経費削減につながり大幅な利益増に
⑤ヘルスケア分野の発展に寄与する見込みが高い?

⑥1,570万人という通販の顧客データが魅力に
⑦販路拡大を目指す金融事業とのシナジーも
⑧通販・EC業界や化粧品業界が注視

■今期中に全株式を取得しカリスマ創業者は退任

オリックスは非上場企業DHCの創業者で大株主である吉田嘉明会長兼社長と基本合意し、保有する全株式の譲渡契約を締結した。他の少数株主に対しても株式の取得を進め、2023年3月期中に全株式の取得を目指す。吉田氏の保有株式数や比率などについて現時点では非公表だが、確定しだい発表するとしており、吉田氏は株式譲渡後に退任する見込みだ。

DHCについては吉田氏によるヘイトスピーチや右派言論番組「虎ノ門ニュース」の放映内容が世間の批判を招き、不買運動も起こるなどブランド力にマイナス影響を及ぼしたこともある。オリックスが今回の発表資料に「同社のコンプライアンス体制やコーポレートガバナンスのさらなる強化を推進する」の一文を加えたことは、吉田氏がDHCと完全に縁が切れることを示したといえよう。

投資事業にも注力してきたオリックスだが、今回の買収は中長期にわたっての事業支援や企業育成を目指している模様だ。大手化粧品通販の役員経験者などを招き、新経営体制のもとで「DHCブランド」を維持しながら、持続可能な企業に成長するための支援を行う。

オリックス銀行では個人向けカードローンを展開(出典:オリックス)

■化粧品や健康食品通販で1,000億円企業に成長

DHCは1972年に吉田氏が創業し、今年がちょうど創業50周年の節目となる。通販黎明期から化粧品製造販売に続き健康食品製造販売にも参入し、低価格路線を貫いて事業を拡大。その後、医薬品・遺伝子や出版・教育、ビール製造販売、リゾート事業などにビジネス領域を広げている。通信販売以外でも、直営店舗をはじめ、コンビニやドラッグストア、商業施設へと販売チャネルの多様化を進めた。

同社の2022年7月期実績は売上高が前期比0.5%増の905億円3,100万円、営業利益が同52.5%増の166億7,600万円と、コロナ禍でも比較的順調に推移。コロナ禍以前に比べ直営店舗数は100強とほぼ半減しているが、それが経費削減につながり大幅な利益増を生み出したとみられる。特筆すべきは保有する通信販売会員数で、22年11月時点で約1,570万人と膨大な数になる。

基礎化粧品を中心に低価格や高割引率で訴求(出典:DHC)

■膨大な顧客データを活用すれば金融事業とのシナジーも

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