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202211/21

オンライン型ファクタリングの健全な市場発展を目指すOFA設立の背景と目指す世界とは?

2022年11月22日8:00

一般社団法人オンライン型ファクタリング協会(略称:OFA)は、2022年11月15日に記者説明会を開催し、設立の背景や活動内容について紹介した。OFAは、全国初となる東京都の補助事業として選定された。国内でのオンラインファクタリングは発展途上だが、自主ガイドラインの策定により、健全な市場発展を目指すという。

東京都の補助事業として選定
2023年春までにガイドライン発表予定

当日は代表理事を務めるマネーフォワードケッサイ 取締役会長 家田 明氏とOLTA 取締役副社長兼CSO 武田 修一氏がOFAの概要について紹介した。

OFAは、ファクタリングの健全な市場の発展に向けて事業者側で協働を目的とした業界団体だ。OFA設立の背景として、Fintech協会で業界勉強会を実施しており、2020年来、「一般社団法人オンライン型ファクタリング事業連絡協議会」を設立し任意団体として月例の定例会を設けるなど活動していたが、東京都の補助事業として選定され、支援を受ける形で活動を本格化し、2022年10月に法人化した。東京都としても悪質な業者により被害を被る点を懸念しており、業界としてのルールを策定したり、モニタリングしていく団体をサポートしたいという意向があった。武田氏は「結果として、OFAが国内のファクタリング業界にとって、責任を伴って担っていきます」と話す。これまで、多くの公的団体の各部局に向けて実態共有や意見交換を実施している。

前列左からH.I.F 取締役常務執行役員 藤野孝氏、OLTA 取締役副社長兼CSO 武田 修一氏、ネーフォワードケッサイ 取締役会長 家田 明氏、ペイトナー 最高執行責任者 野呂祐介氏、後列左からGMOペイメントゲートウェイ 常務執行役員 イノベーション・パートナーズ本部 イノベーション戦略部 部長 吉岡誠氏、GMOクリエイターズネットワーク 執行役員FREENANCE 事業責任者 次松武大氏、ラボル取締役 寺東 宏城氏

設立時点での参画企業は、H.I.F.、OLTA、GMOクリエイターズネットワーク、GMOペイメントゲートウェイ、ペイトナー、マネーフォワードケッサイ、ラボルとなる。法人化にあたり、代表理事の2名のほかに、6社の担当者が理事に加わる。また、森・濱田松本法律事務所の小川 貴大氏が幹事を務める。アドバイザーとして、渥美堺法律事務所・外国法共同事業、片岡総合法律事務所からそれぞれ2名の弁護士が就任して、ファクタリングの法律に詳しい専門家の助言を受けながら活動を受けながら活動を強化していく。

具体的な取り組みとして、自主規制の策定、研究会や説明会などファクタリング業界内への普及啓発、利用者に対する普及啓発となる。実施期間は11月から2023年5月31日までとなるが、補助事業後も活動を継続していく。今後は同じ志を持つオンライン、オフラインのファクタリング事業者にも入会してもらい、2023年春先までには発表予定のガイドラインの周知などの活動を行っていきたいとした。例えば、契約の遵守、運用体制の整備、手数料の周知や広告の規制などについて議論する。

オンライン型ファクタリングを提供する企業数と提携を通じて参入した金融機関数の推移」(OFA調べ)

8割が東京の事業者
業界全体でオンラインシフトを進める

現在、ファクタリング事業者の多くが東京都内にある。インターネットでは100社以上のファクタリング事業者が確認されているが、8割程が都内の事業者だ。そういった中、ハードな規制は環境変化への対応力を弱めてしまうリスクがある。また、オンライン型のファクタリングへの移行などによりイノベーションも加速すると予測されるため、それを阻害しない自主ガイドラインを整備していく。

OFAでは、東京都に加え、金融庁や中小企業庁をはじめとする関係諸団体などの有識者と意見交換をしながら、自主ガイドラインを定めていきたいとした。ガイドラインやそれに即する事業者は公式サイトで公開。また、業界内外で普及啓発を行い、業界全体の健全化・オンラインシフトを進めていく。家田氏は「結果として中小事業者が安心て利用できる環境整備を進めていきたい」と意気込みを見せた。

ファクタリングは、世界各国でインボイスファイナンスが台頭している。例えば、2011年創業のイギリスのMARKETFINANCEや2012年創業の米国のFundboxなど、Fintechの一大ジャンルを形成しているという。日本では、2017年以降の開始と遅れているため、海外同様の状況に持っていきたいとした。

また、産業構造に起因する社会課題として、日本の場合、大企業、中堅企業、小規模事業者の多重下請け構造のもと、掛け取引によって商流における資金繰りのしわ寄せが小規模事業者を苦しめている部分もある。例えば、海外では工業の多いドイツでも日本と同様に売掛先には交渉しにくい事情がある。

中小企業の資金調達として、短期借り入れの65%を金融機関以外から調達しており、ファクタリングで代替されていくとした。これまで日本では、大手金融機関が提供するサービス、小規模系のノンバンクのサービスと供給側が二極化していたが、その間を埋めるFintech系のサービスが登場している。

小規模事業者の有効な資金調達手段に
今後の国内での伸びしろは大きい

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