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202210/24

米国政府機関選定の耐量子計算機暗号をICカードシステムに実装する技術確立(凸版印刷/NICT)

2022年10月24日18:56

凸版印刷と国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT<エヌアイシーティー>)は、量子コンピュータでも解読が困難な耐量子計算機暗号(Post-quantum cryptography :PQC)を搭載したICカード「PQC CARD」を世界で初めて開発し、NICTが運用するテストベッド「保健医療用の長期セキュアデータ保管・交換システム」における医療従事者のICカード認証と電子カルテデータへのアクセス制御に適用し、その有効性の検証に成功したと発表した。

「PQC CARD」(凸版印刷)

今回開発した「PQC CARD」には、米国政府機関の国立標準技術研究所(NIST)が2022年7月に標準技術候補として選定した次世代の電子署名方式「CRYSTALS-Dilithium(クリスタル・ダイリチアム)」を採用した。「PQC CARD」の開発では、PQCに関する先端技術を有するISARA Corporation(カナダ・オンタリオ州)とも連携している。

なお、同研究の一部は、内閣府SIP『光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術』及び総務省『グローバル量子暗号通信網構築のための研究開発(JPJ008957) 』の支援を受けて実施された。

 凸版印刷は、「PQC CARD」と関連システムに関し、2025年には医療や金融などの用途で限定的な実用化を行い、2030年に本格的な提供開始を目指す。また、凸版印刷とNICTは、同技術を活用し、高秘匿情報を将来にわたって安全に流通、保管、利活用できる量子セキュアクラウド技術の実用化に向けた取り組みを推進していく。ICカードのセキュリティに加え、インターネットのセキュリティを担保する基盤技術として、電子メールや、オンラインショッピング、キャッシュレス決済、ネットバンキング、また、現行暗号方式で技術確立が進むIoT関連システムやコネクテッドカーなどへのPQCの適用・拡大を目指す。

この記事の著者

ペイメントナビ編集部

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