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三井物産とKDDIが都市DXを推進するGEOTRA設立、⾼粒度人流データでスマートシティに貢献へ
2022年6月28日20:00
三井物産とKDDIは、2022年6月9日に記者説明会を開催し、都市DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するGEOTRA (ジオトラ)を設立したと発表した。GEOTRAの出資比率は三井物産が51%、KDDIが49%となる。両社では、スマートシティ分野に加え、モビリティ、エネルギー、インフラ、エンターテインメント、ヘルスケアなどの領域におけるさらなる協業深化を目指すという。
左から三井物産 代表取締役副社長執行役員 米谷 佳夫氏、GEOTRA 代表取締役社長 陣内寛大氏、代表取締役副社長 鈴木宙顕氏、KDDI 取締役 執行役員 専務 ソリューション事業本部長 森 敬一氏
両社で「次世代型都市シミュレーター」開発
未来の街づくりを進める
三井物産には16の事業本部があり、エネルギーソリューション分野はヘルスケア・ニュートリション、マーケット・アジアに並んでフォーカスの1つとなる。エネルギーソリューション分野では、次世代燃料などに加えて、デジタルの力で豊かな暮らしに貢献するスマートシティ分野に力を入れており、新たな収益の柱を確立させたい考えだ。
KDDIでは、ビジネス分野でのDXを加速させ、ビジネスの創造をサポートするプラットフォームの提供を目指している。通信に加え、ID・認証、課金・請求、決済、位置情報、データ分析などができるプラットフォームを提供し、各業界の成長に貢献していきたいとしている。
auの強みとして、10メートル単位での細かな位置情報を15分ごとの頻度のデータで取得可能な点を挙げた。すでに位置情報は300自治体で利用されており、活用できる使い道を増やしている。三井物産のインフラ事業の知見、グローバルな事業展開力、KDDIの位置情報のビッグデータ、ネットワーク・クラウド等の通信インフラ、システム開発・構築・運用を掛け合わせて事業を進めていく方針だ。スマートシティの展開、コロナからの経済回復、公共インフラの維持など、データによる可視化において、同様の認識を持ちながら展開していく。
KDDIと三井物産では、2021年に位置情報とAI(人工知能)で都市計画を支援する「次世代型都市シミュレーター」を開発し、発表している。同シュミレーターでは、人流のシミュレーションを行うことができ、建設、交通機関、店舗出店、広告、物流の効率化などで活用可能だ。技術面の検証を経て、ニーズを確認できたことで、このほど事業会社としてGEOTRAを設立した。
GEOTRAでは、都市の人流を可視化し、コンサルティングを提供しながら、都市開発にかかわる事業者の意思決定を高度化することを目指す。KDDIの技術力、三井物産の総合力、グローバルネットワークを掛け合わせ、さまざまな分野での可能性を見出していきたいとした。都市のDXとして、これに加え、モビリティ分野を含め、複数の案件で協議を進めている。
地理空間分析プラットフォームをワンストップで提供
生活者1人1人の導線が把握可能に
GEOTRAは「GEOTRAアクティビティデータ」「Webダッシュボード」「アナリティクスリソース」の3つのサービスで構成される地理空間分析プラットフォームをワンストップで提供する。人の動きは、交通だけではなく、空間上のハブとなる基礎的な情報から分析自由度の高いデータを提供することが諸課題になる。
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