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20225/27
つくば市で自動配送ロボットを使ったオンデマンド配送を実現、楽天ペイで4ステップ注文
2022年5月27日10:00
楽天グループ、パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)、西友の3社は、茨城県つくば市内において、自動配送ロボット(UGV:Unmanned Ground Vehicle)の公道走行による配送サービスを、2022年5月28日~7月30日まで、毎週土曜日に実施する。5月26日には、記者向けに同サービスのデモンストレーションを実施した。
「西友つくば竹園店」で取り扱う商品を、注文から最短30分で配送。時速4キロで配送
30分でのオンデマンド配送実現
1,000世帯が2,000点以上をスマホで注文可能
楽天、パナソニックHD、西友の3社は、2021年3月、4月に神奈川県横須賀市において期間限定で提供した実績があるが、当時は80世帯が対象だった。今回のUGVの配送サービスでは、つくば駅周辺の約1,000世帯を対象に、「西友つくば竹園店」で取り扱う商品を、「注文から最短30分で配送するという、自動配送ロボットを使ったオンデマンド配送を国内で初めて実現しました」と楽天グループ コマースカンパニー ロジスティクス事業 ドローン・UGV事業部 ジェネラルマネージャー 向井秀明氏は説明する。
左から楽天グループ コマースカンパニー ロジスティクス事業 ドローン・UGV事業部 ジェネラルマネージャー 向井秀明氏、パナソニックHD テクノロジー本部 モビリティソリューション部 部長 モビリティ事業戦略室 エリアサービス事業戦略担当 東島勝義氏、楽天グループ ドローン・UGV事業部 UGV 事業課 シニアマネージャー 牛嶋裕之氏
つくば市は、2022年4月には「スーパーシティ型国家戦略特別区域」に指定され、UGVによる配送サービスの実装を含む「つくばスーパーサイエンスシティ構想」の実現を目指しており、UGVによる安心・安全な配送に取り組む。
利用者は、自宅からスマートフォンで商品を注文し、UGVが店舗から出発。公道を自動走行して自宅前で受け取りが可能だ。
自動配送サービスでは、スマートフォン向け注文サイトを用意。商品は、「西友つくば竹園店」で取り扱う飲食料品や日用品など2,000点以上用意しており、利用者は購入したい商品を選ぶことができる。今回は、生鮮食品、冷蔵・冷凍商品、お弁当・お惣菜などこれまで扱えなかったものも対象となった。注文時は、楽天会員IDとパスワードによる楽天ペイ(オンライン決済)による支払いが可能だ。
利用者は、配送場所と時間を指定することができるが、「すぐに配送」も可能だ。また、配送中はロボットの位置情報や目安の到着時間を分単位で確認できる。さらに、届ける場所に近づくと「まもなく到着」を通知する。到着時には、自動音声の電話やSMSによる通知で知らせる。利用者は暗証番号を入力し、商品の取り出す。配送料は110円(税込み)。なお、UGVの走行中は、保安要員(1名)が現地で配送を監視している。
自動配送ロボットは「通ります」「右に曲がります」「左に曲がります」などを音声で知らせる。原付バイクと同じ扱いでナンバーを取得して走行。保安基準の緩和申請をして公道で走行が可能となった
UGVのロッカーと保冷ボックスは、114L(57L×2)入る。また、商品が入っている扉を知らせる音声ガイダンスも用意。ロボット配送専用のロッカーを追求し、利用者の受け取りやすさを意識している。また、専用の保冷ボックスも開発し、常温・冷蔵・冷凍の三温帯配送が可能だ。保冷ボックスは、1.5時間、商品の温度を基準内に保つことができる。
サービスの開始に向け、注文と配送を一元的に管理する店舗向けシステムも開発。どんな商品をどういう順番でピックアップするかを把握することで、30分での配送を実現しているそうだ。
荷室は利用者によってカスタマイズ可能
遠隔監視では危険を予知するAI搭載
パナソニックHD テクノロジー本部 モビリティソリューション部 部長 モビリティ事業戦略室 エリアサービス事業戦略担当 東島勝義氏によると、「ロボット・プラットフォーム」と「運用ソリューション」が安心・安全な自動配送サービスを実現させているという。
自動配送ロボット「X-Area Robo」(クロスエリア ロボ)の荷室は楽天、安全自立走行プラットフォームはパナソニックHDが開発した。荷室は利用者によってカスタマイズも可能だ。安全自立走行プラットフォームは、機能安全に関する国際規格に適合したユニットを搭載している。
これまではパナソニックグループが運用していたが、今回は楽天グループが運用者となる。また、UGVは、つくば市から約60km離れた「Panasonic Laboratory Tokyo」(東京都中央区銀座)から遠隔管制システム「X-Area Remote」(クロスエリア リモート)を用いた遠隔監視・操作のもと自動走行している。遠隔監視では、危険を予知するAIを搭載することで、安全な走行に生かしている。
多店舗、飲食などの注文も視野に
24時間365日配送可能なロボットの運用を目指す
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