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ベイシアがアプリとECサイトのシングルサインオンで店舗受取の注文をシームレスに実現

2022年4月20日8:30

ECサイトの構築支援を手掛けるecbeing (イーシービーイング)は、2022年3月30日にスーパーマーケットを展開するベイシアのオムニチャネル先行事例に関する記者向け勉強会を開催した。当日は、ベイシア 流通技術研究所 グループIT戦略室 室長 グループデジタル戦略担当 兼 海外Eコマース担当 竹永 靖氏が「Beisiaアプリ」を活用した取り組みを紹介した。

中央がベイシア 流通技術研究所 グループIT戦略室 室長 グループデジタル戦略担当 兼 海外Eコマース担当 竹永 靖氏。当日は、ひな祭り商品の小売業側での設定から消費者が受け取るまでを体験ツアー動画を見ながら、竹永氏とベイシアのECサイト構築を手掛けるecbeingの執行役員斉藤 淳氏(右)より、パネルディスカッション形式で解説した。モデレーターはVispa 代表取締役社長 布田茂幸氏(左)が務めた

デジタルの流れがこの2年で一気に加速
カインズは初のロイヤリティマーケティング開始

オムニチャネルとは、顧客接点を増やしてそれらを連携し、あらゆる販売・流通経路を統合して多角的に顧客にアプローチする事業戦略を指す。オムニチャネル協会専務理事 林 雅也氏(ecbeing代表取締役社長)によると、小売りにおいて5~6年かかると思われていたデジタル化の流れがコロナ禍のこの2年で一気に動いたという。この1年でデジタル化を図った企業とそれ以外の企業で明暗が分かれたそうだ。DX(デジタルトランスフォーメーション)化が進んだ企業は顧客を維持・拡大できているところもある。現在も小売は変化のさだかにあり、CX(カスタマーエキスペリエンス)、サプライチェーン、従業員体験の変化が起きているとした。

今回の勉強会に登壇したベイシアカインズグループは、グループ計2,200店舗、売上高 1兆円強の規模を誇る。ホームセンターのカインズ226店舗、スーパーマーケットのベイシア140店舗、ワークマン940店舗を展開している。最近の取り組みとして、カインズは昨年、東急ハンズを子会社に迎えることとなった。カインズでは、顧客の来店促進に向けて、初のロイヤリティマーケティングを提供しており、200円ごとに1ポイントが付与されるが、3カ月以内に2万円購入するとポイントが2倍になる取り組みを行っている。また、ワークマンは、Instagramを活用したアンバサダーマーケティングに注力。顧客に近い目線でサービスを訴求している。

ecbeing eビジネス営業本部 執行役員 斉藤淳氏によると、同社では10年前からECサイト構築のプラットフォームを提供しているが、アイテムの数、トラフィックの多いカインズで経験を積んだ。また、ワークマンで店舗がある中でのECや店舗受け取り・取り置きなど、店舗とECの接点を構築できたという。そして、オムニチャネル展開を行うベイシアのECサイト構築にもかかわっているが、ecbeingの人員体制は変更しておらず、ノウハウをためることができている。斉藤氏は「国産の企業で、日本人のために作っているので、日本人として当たり前のものが基本的に備わっています」と話す。

「Beisiaアプリ」を顧客接点強化に活用
アプリからスムーズに店舗受取を選ぶことが可能に

ベイシアでは、2019年11月に「Beisiaアプリ」の提供を開始した。ポイントサービスは、基本ポイントが200円で1ポイント付与される。また、ボーナスポイント、キャンペーンポイントが貯まる。店舗のスタッフは、来店時にアプリを使ってもらうように声がけしている。さらに、読み間違いや不正防止のために、会員データベースとレジデータを連携して、利用者が確実にアプリを開いているときだけにポイントが付与される仕組みを構築するなど、安心して利用してもらうことも意識している。

さらに、アプリでは、店舗のチラシを閲覧可能だ。利用者は、お気に入り店舗を登録するとそのチラシにいち早くたどり着けるようにした。また、クーポンはお気に入り店舗ごとに出しわけができる。クーポンの引き換え率も高く、顧客のつなぎ止めに貢献している。

2021年1月には、アプリとECサイトのシングルサインオンを実現。アプリからECサイトに遷移して、恵方巻などの商品の注文をしてもらっているが、「お客様はECサイトだとわからないで注文しています」(竹永氏)。予約はECサイトで行うが、受け取りや支払いは店舗で実施。店舗では一元管理することで、在庫を確認できる。

店舗受取では、ecbeingの管理画面で、商品を設定。画像やコメント、価格の設定を商品マスタで細かく定めることが可能だ。また、ショッピングサイトを作るCMSは配置を決めて、HTMLのタグを設定して、バナーを貼ったり、店舗のお知らせを表示することができる。

利用者は、ECのショッピングサイトに近いイメージで店舗受取を選ぶことが可能だ。サイトでは、受け取り商品、店舗を選び、希望日、時間を決めたうえで買い物かごに進む。注文後は、メールで注文履歴が届く。利用者は、注文日時に店舗に行けば、サービスカウンターで商品の受け取り、決済が可能だ。

店舗では、スタッフが代理で顧客の注文を受け付けることができる。また、注文データで一元管理できるように工夫している。

また、楽天の「楽天全国スーパー」では、楽天IDとベイシアIDの紐づけを行っている。「楽天全国スーパー」では、ネットを便利に使う人、店舗にそれほど来店していない人などに向けてサービスを提供している。

アプリの高い提示率を実現、MAUは9割が継続
事前決済の導入も視野に

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