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20219/13

世界屈指のチップベンダー、NXPセミコンダクターズのICカードやNFCの取り組みは?

2021年9月14日8:00

ICカードやNFC向けのチップ提供において、世界を代表する立ち位置となるNXPセミコンダクターズ。同社のMIFAREシリーズは世界各国の鉄道やアクセスコントロールで利用が進む。また、ソニーと開発したNFC(Near Field Communication)に関しては、世界のスマートフォンでの採用が進んでいる。今後は非接触IC技術で培ったノウハウを生かし、UWB(Ultra-Wideband:超広帯域無線通信)でのアクセスキーやタッチレス決済といった市場を広げていく役割を担っている。

左からNXPジャパン MII (Mobile, Industrial & IoT) マーケティング本部 コネクティビティ・セキュリティ部 部長 水上修平氏、同部 担当部長 篠崎寿幸氏

記事のポイント!
①多様な非接触ICチップを提供
②12億個を出荷するMIFAREは交通等さまざまなアプリケーションで採用
③NFCタグはセキュリティを兼ね備えた「NTAG 424 DNA」、「NTAG 424 DNA TagTamper」を出荷
④決済向けの「P71D321」の実績は?
⑤スマホ搭載向けのセキュアチップはワールドワイドで採用、「FeliCa」とのアライアンスの成果は?
⑥コンバージェンシーチップを開発して市場に展開
⑦成長するウェアラブルではソニーやGarminのスマートウォッチ等でも採用
⑧UWBを使ったテクノロジ向けのRF用チップにも注力
⑨新しいユーザーエクスペリエンスを提供へ

MIFAREは世界12億個を出荷
大型国際スポーツイベントで採用

NXPの非接触ICチップには、非接触ICカードの「MIFARE」、NFCタグのNTAGシリーズ、物流などで使われるRFID向けの「UCODE」といった製品がある。また、汎用的な決済で使われるSmartMXセキュアエレメント・プラットフォーム「P71D321」、モバイルなどに搭載されるNFCチップも主力の製品だ。

MIFAREシリーズは、20年以上にわたり製品を提供しており、累計で世界12億個を出荷している。アプリケーションとして、モビリティ、アクセス管理、マイクロペイメント(イベント売店、クローズドな支払いなど)、ロイヤリティ(ポイント管理)、その他(電子認証、有料交通支払い、イベント・パークチケット)などが挙げられる。最近の国内のハイライトとして、大型国際スポーツイベントで大会関係者の入退場カードで採用された。NXPジャパン MII (Mobile, Industrial & IoT) マーケティング本部 コネクティビティ・セキュリティ部 部長 水上修平氏は「国内でもユースケースは広がっています」と述べる。

また、世界ではスマートシティの構想が進んでいるが、モビリティサービスをサポートするためにMIFAREが用いられている。具体的には、駐車、EV充電ステーション、公共交通アクセス、ショッピング、イベントの入退場のアクセスの管理などで使われている。国際的な実績として、電子チケットは90以上の都市で実際に運用されている。例えばロンドンの「Oyster card」、サンフランシスコの「Clipper Card」など、世界各国の都市交通で実運用されている。

NFCタグではNTAGシリーズを展開
セキュリティとプライバシーを備えたタグも

NFCタグの主力製品は「NTAGシリーズ」だ。中でも「NTAG 424 DNA」は、NTAGシリーズの中でセキュリティとプライバシー保護に特化したプロダクトとなり、セキュリティの世界標準規格「コモンクライテリア(CC)」でEAL4の認証を取得している。水上氏は「クレジットカードなど金融関係に使われるチップと同等のセキュリティ水準を誇ります。暗号化、真贋判定、セキュアデータアクセス、プライバシー保護といった特徴があります」と説明する。

その「NTAG 424 DNA」にタグ耐タンパ機能を追加したのが、「NTAG 424 DNA TagTamper」だ。同タグはブランドイメージを尊重している企業が偽造品の検出に利用している。例えば、顧客が店舗で商品をNFCスマートフォンにより読み取ることで、純正品かどうかの真贋判定を可能としている。さらに、タグ耐タンパ機能を使うと、高級ワインなどの商品が事前に不正な開封があったかどうかを検出することが可能だ。利用者が、ワインの開封口を剥がすとアンテナ回路が切られ、不正開封の警告をNFC経由でスマートフォンに送信する。今後は国際的に商品を流通する国内企業が増えると予想され、日本でのニーズは高まるとみている。

P71はカード会社で納入が広がる
スマホへはミッドレンジやローエンドにも搭載進む

汎用的な決済向け製品として、近年は接触と非接触を兼ねた「デュアルインターフェースカード」が広がっている。IC化については、世界中のクレジットカードで搭載されるようになった。NXPジャパン MIIマーケティング本部 コネクティビティ・セキュリティ部 担当部長 篠崎寿幸氏は「次の展開として、モバイルの中でスマートフォンを使った決済、新しいアプリケーションとしてUWBを提案しています」と話す。

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